刑事事件

窃盗の示談方法|起訴と不起訴で将来設計が大きく変わります!

窃盗の示談方法|起訴と不起訴で将来設計が大きく変わります!

万引きなどで「窃盗罪」が成立すると、検挙されて逮捕・送検される可能性があります。

その後起訴されると、刑事裁判になって有罪判決が出てしまうケースがほとんどなので、注意が必要です。有罪になったら、たとえ罰金刑でも一生消えない「前科」がつきます。

そのような結果を避けるには「示談」を成立させることが重要なポイントとなります。

今回は、窃盗罪で示談によって不起訴にできる場合と、示談ができなかった場合の対処方法をご紹介します。

1.窃盗罪で検挙されたときに、示談が重要な理由

倉庫や人の家に侵入してお金やものを盗った場合、万引きした場合、駐車場で車上荒らしをした場合、下着泥棒のケースなど、「窃盗罪」が成立するパターンにはいろいろなものがあります。

現行犯逮捕為れるケースもありますし、今は多くの場所に監視カメラなどが設置されているため、その場では見つからなくても後で見つかるケースも多いです。

窃盗罪で逮捕されたときには、どのように対応がもっとも推奨されるのでしょうか?

この場合、被害者との示談を進めることが最優先です。以下で、その理由をご説明します。

(1) 放っておくと有罪になる

窃盗罪で検挙されたとき、放っておくとどうなるのか、ご説明します。

逮捕されると、2日以内に検察官のもとに身柄を送られて、その後1日以内に勾留されるケースが多いです。

そして、勾留期間が最大20日続き、その間取調べが続きます。

20日間の勾留期間が切れると、検察官が起訴するか不起訴にするかを決定します。

不起訴になったら裁判にはならず身柄を釈放されますし、それ以上窃盗行為について追及されることはありません。

これに対し、起訴されたら刑事裁判となり、窃盗をしたのかどうか、やったのであればどのような刑罰を適用するのかが決定されます。日本の刑事裁判では99.9%有罪判決となるので、いったん窃盗罪で起訴されたら有罪になる可能性が非常に高いです。

窃盗罪の刑罰は10年以下の懲役刑または50年以下の罰金刑です。

懲役刑が選択されると、執行猶予がつかない限り、刑務所に行って服役しなければなりません。執行猶予がついても前科はつきます。

罰金刑が選択される場合には「略式起訴」が選択されるケースも多いですが、その場合でも前科がつくことに変わりありません。

このように、窃盗罪で検挙されたとき、何も対策しなければ、起訴されて懲役刑や罰金刑などの前科がついてしまう可能性が高くなるのです。

(2) 示談が成立すると不起訴になりやすい

それでは、窃盗罪で検挙されたとき、前科を避ける方法はないのでしょうか?

前科をつけないためのもっとも有効な方法が「被害者との示談」です。

示談とは、被害者と話合いをして、民事的な損害賠償を行うことです。窃盗罪の場合には、被害品を弁償することが主となります。

被害品がそのまま残っていれば返して許してもらえることもありますし、ものがなければ時価などを基準として弁償金を支払います。

なぜ、被害者との示談が前科を避ける方法となるのか、不思議に思う方もおられるでしょう。

それは、被害者のいる犯罪の場合、被害者と示談できて被害弁償が済むと、加害者の刑事処分において非常に良い情状となるからです。

起訴前に被害者と示談が成立したら「不起訴処分」にしてもらえる可能性が非常に高くなります。不起訴処分とは、刑事裁判にしないという決定です。

刑事裁判にならなければ有罪になることもありませんし、前科がつくこともありません。

いったん不起訴処分となった事件が後に蒸し返される可能性も低いです。

つまり、いったん不起訴処分になったら再度同じ事件で逮捕されることもなく、前科もつかずに釈放されるということです。

そこで、窃盗罪で逮捕されたら早期に被害者との示談を成立させて検察官に報告し、不起訴処分にしてもらうことが重要となります。

2.示談の方法

窃盗罪で被害者と示談をするには、どのように進めたら良いのでしょうか?

(1) まずは謝罪する

まずは被害者に謝罪することが重要です。

窃盗罪の被害者は、通常犯人に対して強い怒りを抱いています。何もなしにいきなり「示談してほしい」と言っても応じてくれないでしょう。

そこでまずは誠意を見せるためにも、しっかり反省していることを告げることが重要です。

謝罪をしても受け入れてくれない被害者も多いですが、しつこすぎない程度に何度か謝罪を続けましょう。

被害者に示談に前向きな気持ちになってもらう必要があります。

(2) 話し合いを進める

被害者が示談に応じてくれる気持ちになったら、具体的な被害弁償の話合いを開始します。

こちらからどの程度の弁償ができるのか、提案しましょう。望ましいのは、一括払いで被害額を全額弁償することです。

どうしても一括が難しい場合には、分割払いなどで応じてもらえないか相談するなどして、話合いを進めます。

また、被害額が大きすぎて到底全額の弁償が無理な場合などには、減額を検討してもらうケースもあります。

(3) 示談書を作成する

示談を進めて被害弁償の金額や方法について合意ができたら、「示談書」を作成しましょう。

示談書とは、示談が成立したことを示す契約書のような書類です。

示談金をいくらにするのか、それをどのような方法で支払うかなどを記載して、被害者と被疑者(被告人)が双方署名押印することにより、示談書が完成します。

示談書ができたら、その内容に従って実際に示談金の支払いをします。振り込みならば振込証や通帳の記録、現金で送付したなら現金書留郵便のコピー、手渡ししたなら領収証をもらうなどして、「示談金を支払った証拠」を残すことが重要です。

(4) 嘆願書を書いてもらう

被害者と示談するときには、同時に「嘆願書」も書いてもらいましょう。

嘆願書とは、被害者の立場から「本件の被疑者(被告人)には寛大な処分をお願いします」と願い出るための書類です。

これがあると、単に示談が成立している以上に被疑者被告人の情状が良くなり、不起訴の可能性がさらに高まります。

(5) 弁護士に依頼する

窃盗罪で被害者と示談するときには上記のような手順で進めますが、被疑者やその家族が自分たちで示談を進めようとしても、うまくいかないことが多いです。

そもそも被害者の連絡先がわからないケースもありますし、被害者に連絡を入れても無視される可能性が高いです。

しつこく連絡を入れると、かえって相手を怒らせてしまい「非常識」「厳罰を与えて欲しい」などと言われてしまう可能性もあります。

また、話合いの席についてもらえたとしても、合意が困難いです。被害者は、相場より高額な賠償金を求めてくるケースもありますが、被疑者本人が「そんなに支払えない」と言うと被害者と怒らせてしまうので、減額の交渉をしにくいからです。

かといって支払いができなければ示談は成立しないので、決裂して終わってしまいます。

このようなときには、刑事事件の専門家である弁護士に対応を依頼すべきです。

まず、弁護士であれば、検察官に確認して被害者の連絡先を聞き出すことが可能です。

また、弁護士が連絡を入れると、被疑者から直接連絡するよりも被害者が受け入れやすいものです。謝罪するときにも、弁護士が丁重に対応することにより、被害者も「示談しようかな」という気持ちになります。

示談交渉を進める際にも、被害者が無理な請求をしてきた場合には、弁護士から「そこまでの法的な支払い義務は無い」と説明したり「申し訳ないけれど、どうしても支払えないので、減額してもらえないでしょうか?」と交渉したりすることで、支払える範囲に抑えることが可能となります。

さらに、示談書や嘆願書などの書面作成も確実慰謝料できますし、検察官に示談成立の報告をして、不起訴を申し入れることなども可能となります。

(6) 示談は急ぐ必要がある

窃盗罪で不起訴となるために被害者と示談を進めたいならば、早めに動く必要があります。

逮捕後勾留されて身柄拘束される事件の場合、勾留期間は最大20日間なので、その間に被害者と示談をまとめてしまう必要があるからです。いったん起訴されてしまったら、その後示談をしても起訴を取り消してもらうことはできません。

刑が多少軽くなることはあっても、前科がつくのを避けられなくなります。

以上のように、窃盗罪で被害者と示談を成立させて不起訴処分を獲得するためには、早い段階で弁護士に対応を依頼することが必要不可欠です。

3.示談の効果

窃盗罪で示談を成立させると、上記のように不起訴になって前科がつきにくくなる効果がありますが、それだけではなく以下のような効果も期待できます。

(1) 身柄も解放してもらえる

不起訴処分になると、その時点で身柄を解放してもらうことができます。

窃盗で逮捕された場合、最大23日間身柄拘束されますが、たとえば1週間で示談ができてそのことを検察官に報告し、不起訴の決定をしてもらうことができたら、8~10日くらいで身柄を釈放してもらえる可能性もあります。

身柄拘束が長びけば長びくほど社会生活に対する影響も大きくなるので、このように早期解放を期待できることは大きなメリットとなるでしょう。

(2) 解雇や失職も避けられる

不起訴になるメリットは、仕事を維持しやすいことです。

サラリーマンの場合、2週間以上無断欠勤すると、通常懲戒解雇の対象になりますし、有罪判決が確定すると、やはり懲戒解雇される可能性が高まります。

自営業者の場合にも、窃盗で20日以上身柄拘束され続けて事業を放置していたら、経営状態が悪化して廃業に追い込まれる可能性が高くなるでしょう。

不起訴処分になって早期に解放されたら、すぐに仕事に戻れるので、解雇や失職を避けやすいです。

4.示談が不成立になったときの対処方法

このように示談が成立するとさまざまなメリットがありますが、被害者と示談しようとしても決裂してしまうこともあります。示談に応じてくれない被害者もいるでしょう

示談が不成立になると起訴される可能性が高くなります。軽微な窃盗犯の場合には、略式起訴されて罰金刑が適用される例も多いのですが、それでも前科はつきます。被害金額が大きい場合などには、通常裁判となって懲役刑が適用される可能性が高くなります。

示談が不成立になると、起訴されて前科がつくのを避ける手段はないのでしょうか?

この場合、まずは反省の意思を示すことです。

そして、被害者に謝罪文を送り、精一杯の示談金の提示をするなど、誠意を見せるべきです。

たとえ被害者が受け取ってくれなくても、現金書留で弁償金を送付することなども考えられます。

また、損害賠償金を法務局に供託する方法もありますし、贖罪寄付によって反省の気持ちを示す方法も利用できます。

このようにして、たとえ被害者が受け取ってくれなくてもこちらには被害弁償の意思があることを示せば、裁判所も良い情状として評価してくれて、刑罰を軽くしてもらえる可能性が出てきます。

弁護士にご相談いただけましたら、ケースに応じて最善の対処方法をアドバイスして、具体的な手続きを進めます。

5.窃盗罪で逮捕されたら泉総合法律事務所松戸支店へ

窃盗罪で逮捕されたとき、まず進めなければならないのは被害者との示談交渉です。それにより、不起訴処分を獲得できれば、刑事処分による不利益を最小減度に抑えることが可能となります。

被害者の連絡先がわからない場合、被害者が示談に応じてくれない場合にも、あきらめる必要はありません。刑事弁護に長けた弁護士に刑事弁護を依頼して、示談に代わる対処方法を検討し、実行しましょう。

もしも自分や身内の方で窃盗罪によって逮捕された方がおられるならば、被害者との示談交渉を進めるためにも、一刻も早く泉総合法律事務所の弁護士までご相談下さい。

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