法人破産

法人破産のタイミング-松戸市周辺で会社経営にお困りの経営者の方へ

松戸市周辺で会社経営にお困りの経営者の方へ-法人の破産について

昨今の企業経営を取り巻く環境の目まぐるしい変化には、目を見張るものがあります。

急激なグローバル化、IoT、AIなどのテクノロジーの進化。かような動きの中では巨大企業でさえ、安穏とはしていられません。

海外の例でいえばリーマン・ブラザーズ、イーストマン・コダック、ゼネラル・モーターズ。わが国ではシャープペンシルを製造開始したシャープ㈱、冷蔵庫や電子レンジの製造・販売を開始した㈱東芝など、かつて名門と言われた企業も再起の途上にあります。

経営者がかかる事業環境の変化へ対応すべく最大限の努力を行ったとしても、ヒト・モノ・カネに限界がある中小企業においては、営業赤字で今後も経営の改善は見込めず、過剰債務の返済の目途が立たないといった状況に陥ることもあるでしょう。

そのような場合には、破産手続というものが、一つの有効な選択肢になります。

経営者にとってみれば、ご自身が設立した会社であれば愛着があるのは当然、先代から引き継いだ会社ならば「自分の代でつぶしたくない」との思いは強いと思います。

しかし、会社の資金繰りや債権者からの督促に日々思い悩んで状況を悪化させていくよりは、再出発のために破産手続を選択した方が、結局は経営者様ご自身やご家族はもちろん、従業員の皆さんの今後の生活にとって良い場合があります。

ここでは、法人の破産について詳しく解説致します。

1.法人破産という責務

破産は恥ずかしことではなく、経営者が果たすべき最後の責務

破産という決断を下すことは、恥ずかしいことでも、後ろ向きなことでもありません。むしろ、前向きな決断として、誇るべきものであるでしょう。

会社は、従業員を雇用して給与を支払い、取引先との間ではウィン―ウィンの関係を築き、その他の利害関係者にも数々のメリットを与える存在です。

その意味で、会社は、それが存在していたという事実のみをもって、それに十分な価値を認めて誇って然るべきものであると考えられます。

会社が苦境に陥っているのであれば、経営者が最後にやるべきことは、従業員や取引先に及ぼす影響を最小限に留めた上で、会社をきちんと畳むことです。

破産という決断をすることは困難であろうと、推察致します。

しかし、それを決断できるのは経営者ご自身だけであり、それは経営者としての最後の責務です。

2.いつ破産を決断すべきか

(1) できるだけ早い時期が吉

早いに越したことはありませんが、最低でも、従業員の1ヶ月分の給与相当分及び破産手続を行うために裁判所に納める費用相当分の手元資金があるうちに決断する必要があります。

なぜなら、破産の場合、従業員は即時解雇されるのが通常ですので、解雇予告手当を支払わなければ従業員を酷な状況下に置くことになってしまうためです。

また、未払給与や退職金は、国の「未払賃金立替払制度」によって一定の範囲は支払われますが、解雇予告手当はその対象外となっていることからも、この点は重要です。

さらに、破産手続を行うためには裁判所に納めなければならない費用(予納金)といったものもあります。

会社の経営が苦しいながらも、まだ資産が会社に残っていれば、その会社の資産で予納金を賄うことも可能となります。

しかし、会社の資金が底を突くまで営業を続けてしまうと、予納金を準備するところから破産に向けた準備を始めなければならなくなります。

そのため、まだ会社に若干でも資産が残っている段階から破産手続に向けた動きに移ることが重要になります。

(2) 決断が遅れるほど状況は急激に悪化

例えば、預かり源泉税や社会保険料など公租公課の滞納がある場合、税務当局から、預金、売掛金、敷金などの資産を差し押さえられる危険性があります。

租税債権には特別の優先権がある上、税務当局は会社の口座や資産状況を把握しているため、「いきなり」差し押さえられるケースが多いですので、特に注意が必要です。

仕入先や金融機関からは売掛金への質権設定や債権そのものの譲渡を要求される場合もあります。

こうなると首根っこを押さえられたものと同然で、上記の解雇予告手当や破産に必要な費用の支払いにも事欠く状態になりかねません。

3.破産を決断した後

破産を決断すれば、即、破産の申立ての準備に入ります。

この段階で大切な視点は、債権者への配当財源を不当に処分しないように資産を保全すること、債権者平等の原則に従い、一部の債権者に対してのみ弁済するといった行為を慎むことです。

仮にこのような行為があった場合、破産手続開始後に破産管財人によって、財産の処分や弁済等の行為が否認されてしまう可能性があり、かかる場合には破産手続が徒に複雑化・長期化してしまいます。

強硬な債権者から弁済等の要求があった場合の対応、賃貸借契約などの各種契約関係の処理、在庫の処分等にも注意を払いつつ対応する必要があります。

破産の決断が遅れれば遅れるほど、強硬な債権者からの要求は高まります。

かかる事態に陥らないためにも、早期に破産を決断すると同時に、適切に対応することが必要です。

4.最後に

経営者として勇気ある決断を下した後は、前向きな気持ちで手続きをスムーズに進めることが必要です。

ほとんどの経営者にとって、破産の手続は未知の領域である一方、注意しなければならない点が多々あります。しかし、知識と経験を持った弁護士のサポートを受けながら進めれば、特に心配することはありません。

松戸市、柏市、鎌ケ谷市、流山市、JR常磐線・新京成沿線にお住まい、お勤めの方で、会社経営に不安を抱えておられる経営者の方は、是非、泉総合法律事務所にご相談下さい。

そもそも破産の決断を下す必要があるのか、他に手段の選択の可否等を含め、親身になって対応させて頂きます。

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